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●サイイド=アフマド=ハーン

アジア インド AD1817 

 1817〜98 インド=ムスリムの政治家・教育者。デリーの名門に生まれ伝統教育を受けたが,21歳のとき東インド会社の司法官吏となった。セポイの反乱ではイギリス側にたち,判事まで昇進。彼はムスリム社会の落伍性を痛感,辞職してからは啓蒙誌「道徳の浄化」(ウルドゥ語)などでたえず『コーラン』の合理的解釈を論じ,近代思想との調和をはかりモダニズムの確立に尽力した。1869年の渡英後はますます西欧とくにイギリス文化へ傾倒し,1875年ケンブリッジを範にしたムハメダン=アングロ=オリエンタル=カレッジをアリーガルに創立した。このアフマド=ハーンの運動はムスリムを近代世界に目覚めさせた点で高く評価されるが,反面ムスリムの改革にはイギリス植民地権力の存在を不可欠とするという限界もあった。彼は1885年インド国民会議派が設立されると,しだいにヒンドゥーとの対立を深め,宗教による政治的対立から,晩年にはムスリム教徒に会議派からの離脱を促し,イギリスヘの傾斜をいっそう強めた。