●コロール島 コロールとう
大洋州 パラオ共和国 AD
パラオ共和国の暫定首都所在地。パラオ本島(バベルダオブ島)の南に隣接し,東西にわずか4kmの小島ながらパラオ諸島で最も人口が多く,パラオ総人口の半数以上が住む。パラオ(現地語ではベラウ)では古来,バベルダオブ東岸のマルキョクの酋長と,コロールの酋長が他に卓越していた。1783年8月,東インド会社のアンテロープ号がコロール沖で難破し,同船の残骸を利用して六分の一の小型船を造るまで,ウィルソン船長以下はコロール島近くのウロン島に滞在し,コロールの住民と友好関係が生じた。ウィルソン船長は,コロールの酋長に頼まれて次男のリーボーを伴って帰国するが,リーボーはロンドンで天然痘にかかり死ぬ。しかしウィルソン船長はパラオを発つとき,コロールの酋長に5挺のマスケット銃と何門かの旋回砲を残したため,コロールは他の村落に比べて格段の武力をもち,パラオ諸島で圧倒的な勢威をもつにいたった。コロールの語源は,あまりに乱暴なので,母親によって他の兄弟と分離されたOreorという伝説上の人物にもとづく。日本統治時代は,南洋庁が1922年(大正11)の発足と同時にコロールに置かれた。コロールの大酋長位をアイバドゥールという。