50音順    検 索

●小物成 こものなり

アジア 日本 AD 

 江戸時代の雑税の総称で,検地をうけた田畑に賦課される地租・年貢を,本年貢または本途物成(ほんとものなり)と呼ぶのに対して,小年貢の意で小物成と呼ばれた。賦課の対象により,名称・内容はさまざまであるが,山林の収益に対する山年貢,原野にかかる草年貢,特産物の漆にかかる漆年貢,海の塩浜年貢など,山林・原野・河川・海域の収益・産物を対象とする年貢のほか,商人やその他諸々の業者を対象にした浮役がある。この浮役には運上(うんじょう)・冥加・分一金(ぶいちきん)が含まれ,これは水車運上や鰯分一など種々にわたった。これらの諸税は,米や貨幣により定められた額を年毎に納めることを基本としたが,浮役では,性質上臨時の期限が設けられることもあった。また,税額・税率は地方によって異なり一定しない。小物成は明治初年までその機能を存続させたが,地租改正条例の公布に従い,その呼称も順次使われなくなった。