●五榜の掲示 ごぼうのけいじ
アジア 日本 AD1868 明治時代
1868年(明治1)3月五カ条御誓文とともに同時に出された太政官の掲示。旧高札を撤去したかわりに5枚の制札が出されている。1〜3は江戸幕府のまったくの継承で,定三札といって,五倫のすすめ,徒党・強訴・逃散の禁止,キリシタン邪宗門の禁であった。これによっても明治新政権があまり政策の上で江戸幕府と変わっていないことを示す。4,5札は覚札で一時的掲示であり,万国公法に従うこと,士民の本国脱籍・脱走を禁止したもの。前者は国際社会への仲間入りのため,攘夷の余波を禁圧することを目的としており,後者は処士横議や脱藩脱籍の志士的活動の取り締まりをして,変革ムードへ水をさそうとしたものである。五カ御条誓文は,議政体制への道を開くものであるだけに,後になってもその面でしばしば引用された。その反面を示す五榜の掲示のもつ一揆や変革へ水をさす動きについてはあまり考えられていない。