●古文辞 こぶんじ
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明代の16世紀に盛行した擬古主義の文学運動。15世紀後半の文壇において主流を占めたのは,政府高官たちの“台閣体”と呼ばれる典雅な詩文であったが,これに対する強い反発を背景に“復古”をめざす文学革新運動が生まれた。この派の主張は「文は秦漢,詩は盛唐」と概括されるように,単純ではあるが力強いもので,しだいに文壇を牛耳るようになった。これが古文辞である。この運動は前後二期に分けられ,李夢陽・何景明ら前期の代表的人物を前七子,王世貞・李攀龍ら後期の代表的人物を後七子という。古文辞が擬古主義といわれるのは,この派の詩文が結局のところ,秦漢の散文,盛唐の近体詩につき,それらの語彙・文体を模倣することに終始し,文学的に優れた成果をあげえなかったからである。わが国では李攀龍の著にもとづく『唐詩選』を代表に,この派の書はすこぶる歓迎された。また荻生祖徠の学における方法論として,古文辞が採られたことも有名である。