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●五斗米道 ごとべいどう

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国2世紀半ばに張陵が創始した宗教教団。張角太平道と並び道教の源流とされる。信者に米五斗(約10・)を出させたので米賊とも呼ばれ,教主の自称から天師道とも称する。後漢末の分裂状況のなかで陝西,四川において漢族のみでなく少数民族も参加し,2代張衡,3代張魯のとき,組織の勢いが強まり,215年(建安20)に曹操にくだるまで独立を保った。教法面では治病を中心に置き,罪を犯した人を病気にさせたり罪厄を解消したりする神格を考え,病人は静室で罪を反省し,誓いを立てて天地水の3神に三官手書という盟約書を奉じ,贖罪のため道路修理などの勤労が課せられた。また老子を神格化した太上老君の教化や道誡の遵守による長寿を説く『老子想爾注』が用いられたという。教区を治と呼び,初入者を鬼卒とし,信者集団を統率する者を祭酒といい,その上に治君師君があり,位階的に組織された。各地に食糧を備えた無料宿泊施設の義舎を置き,流民に供して信者を得た。六朝時代には教義も変容し,中国東部の貴族の間にも信者が出た。