●国華 こっか
アジア 日本 AD
明治維新以来の国粋主義台頭に伴って,日本の古美術を国の内外に宣揚しようと,男爵九鬼隆一らが国華社を創立し,1889年(明治22)10月に美術雑誌「国華」の創刊号を出し,現在まで継続し,すでにl,000号を超えた。今は朝日新聞社が発行している。創刊号から大正初期までは英語版も出し,日本はもとより諸外国に対して日本の古美術を研究紹介することにおいて多大の貢献をした。しかし第二次世界大戦後の日本はもちろんのこと,諸外国の日本・東洋古美術の研究はめざましい進歩を遂げ,「国華」の主幹であった米沢嘉圃や田中一松らの尽力で,学術雑誌としての体裁も整い,戦後の掲載論文のなかには国際的水準を抜くものもあり,世界的な著名学術雑誌となった。この道の研究者が研究テーマなど選定するに際して,学界誌「美術研究」,「美術史」などとともに一度は確認しておく学術雑誌である。