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●ゴーチェ

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 1811〜72 フランスの作家。初め画家を志すが,文学に転向。1830年,ロマン派の統率者ユゴーの『エルナニ』上演をめぐる古典派との争い(エルナニ事件)でネルヴァル,ペトリュス=ボレルらとともにロマン派を勝利に導くが,幻想的な長詩『アルベルチュス』(1832),諷刺的コント集『若いフランス派』(1833)以来しだいにロマン派から遠ざかる。長編小説『モーパン嬢』の序文で“役に立つものはすべて醜い”として芸術の社会的効用を否定し,純粋な美,“芸術のための芸術”を主張。その後,芸術の人工的形式美を追求し,スペイン詩編『エスパーニャ』(1845)をへて『螺鈿(らでん)と七宝』(1852)にいたる。その彫金師を思わせる精緻な技巧は,ボードレールをして“珠に瑕(きず)なき詩人,フランス語の大魔術師”と呼ばしめた。