●古史通 こしつう
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4巻と首巻。史書。新井白石著。首巻の末尾には1716年(正徳6)3月上澣とある,日記をみると同月13日献上とあるから,家宣の選命にもとづく著述で,家継に献上したもの。内容は神武天皇即位までの古史,すなわち神代史を『旧事記』,『古事記』,『日本書紀』の3書を典拠として独自の構成に再編成したものである。首巻の「読法」は古典解釈の方法を述べ,語問の意味を追求し,史をもって実によりて記すが,鑑戒を示すものと規定している。しかし,あくまでも神累にこだわらず合理的な解釈と分註につとめ,神話の世界のすべてが人間社会のできごととみている。この様な神話の合理的解釈の立場は,恣意的主観性におち入り易い面をもっており,その文献批判も『古事記』をもって「古俗の語言」としるしているが,『旧事記』を最古の文献とするなど甘い面も少なくない。「通」が3書を通じて総合的に考えるとともに,古語や俗言に相通じて解釈するという意味さえもつところも本書の特色といえよう。本居宣長の『古事記伝』と双壁をなす。