●五山版 ござんばん
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知識の主要な源泉である印刷本刊行史上,画期をなした事業ならびにその書物のこと。京都五山禅院を中心に鎌倉末から室町時代にかけて行われた。五山版以前の日本の出版物は仏書仏典に限られ,これを内典,内典以外の論語・孟子・漢詩文などはすべて外典と呼ばれ,版行は皆無で写本のみ。史伝・医書を含む上記外典の類をはじめて意識的に版行したのが五山版である。五山版は宋僧の渡来,日本からの入宋・入元により,その影響で仏書を版となしたことを基点とするが,一方,仏書以外の領域の書物が「五山」の禅寺から刊行されたところに,当時の禅宗大寺の視野のひろさがある。版行は国内外の外典に記された知識が,階層をとり払って弘布する端緒となった。片面刷り・袋とじの和本形式の採用も五山版から始まる。五山版は読書,携帯,経済的にも日本人と本の関係を強く革新せしめた。約300種伝残。50〜100部の印刷であったと考えられる。
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