●古今著聞集 ここんちょもんじゅう
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説話集。1254年(建長6)成立。橘成季(なりすえ)著。勅撰和歌集に倣って20巻からなる。跋文によると、著者は詩歌管弦に関する説話を集めたが、それ以外の説話を記録することとなった、とある。本書は、古代貴族社会の崩壊期に当たり、王朝の盛時を偲び、その姿を後世に残そうとしたところに、その意味がある。内容は、平安中期から、鎌倉初期までの、わが国の話で、巻首に序文があり、神祇・釈教・政道・忠臣公事・文章など、30編に分類されている。先行の説話集との関連は指摘できるが、『十訓抄(じっくんしょう)』との関係は深い。が、『十訓抄』が子孫への庭訓を残すことを中心に、説話の教訓性を重要視するのに対し、本書は、博奕・偸盗・闘諍・飲食などのように、非常に雑多な世界を吸収している。『宇治拾道物語』のような素朴さはやや欠けるが、文章は平明で、漢文も交じえたものとなっている。