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●顧頡剛 こけつごう

アジア 中華人民共和国 AD1893 清

 1893〜1980 中国の歴史家。江蘇省蘇州の出身。北京大学卒業後,母校の助教,中山大学・燕京大学・復旦大学などの教授・科学院歴史研究所研究員を歴任した。専攻は中国上古史。上古に関する記述をそのまま信じるのではなく(疑古派と呼ばれる),民俗学的方法を用いて,その記述の性格と形成過程を,政治的・社会的・思想的背景を考慮しつつ明らかにしていく点に特色がある。彼の学問の根底には,幼年時の経学教育によって培われた深い古典の知識と,北京大学在学中に,康有為の著作,胡適の指導および五・四運動の体験を通じて学んだ,理性と懐疑によって伝統的な学説を打破していく姿勢とがみられる。1926年(民国15)に上古史をめぐる討論を収めた『古史弁』を,1934年には歴史地理研究誌『禹貢』(半月刊)を創刊した。前著のなかの「自序」は自己の研究方法を述べたものとして名高い。中華人民共和国成立後も,『二十四史』点校本の出版の総責任者となるなど,中国歴史学界の中心的存在であった。