●黒陶 こくとう
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灰陶をいぶし焼きにして黒色に仕上げた土器。窯を閉めきり炎を出さずに煙だけでいぶし焼きにしたという説と,焼成後に窯壁に水を落としていぶし焼きにしたという説がある。中国の新石器時代に,山東地域を中心とした大ブン※注1※口文化に現れ,その晩期には灰陶とともに主流を占めるようになる。ロクロが用いられ,薄手の精巧なつくりで黒い光沢のある透かし彫り長柄杯は,その代表的作品である。この文化を継承した典型竜山文化では,黒陶がみごとな発達をみせ,卵殻のように薄手で,器質・造形・光沢の優れた卵殻黒陶が出現した。卵殻黒陶豆形器や黒陶透かし孔高足杯などは,その典型的な美術品である。黄河中流域の仰韶(ぎょうしょう)文化を継承した竜山文化では黒陶が少ないが,江漢平原の屈家嶺文化の早期では,黒陶が多く,卵殻黒陶も現れ,典型竜山文化よりも先行している江南地域の良渚(しょ)文化では,ロクロ製の黒陶が主で,薄手で光沢があり,無文のものが多い。殷代晩期になると,紅陶や黒陶に代わって,器質・色調の優れた細泥灰陶が大部分を占めるようになる。〔参考文献〕貝塚茂樹『中国古代再発見』1979,岩波書店
文物編集委員会編『中国考古学三十年』1981,平凡社
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