50音順    検 索

●国際連合憲章 こくさいれんごうけんしょう

AD 

 国際連合の目的・機構・加盟国などの基本的性格を規定し,19章111条からなっている。これは「世界の憲法」とも呼ばれる。国際連合憲章の母体は,1944年10〜11月に開かれたアメリカ・イギリス・ソ連・中国の4カ国によるダンバートン=オークス会議によってつくられた。この会議において,第二次世界大戦後の国際連盟に代わる国際平和機構についての案の審議が行われた。そして,その審議内容がダンバートン=オークス提案として結実し,国際連合憲章の母体となった。この提案は,1945年4〜6月にサンフランシスコで開かれた連合国50カ国が参加しての会議で検討され,国際連合憲章になった。このサンフランシスコ会議に参加した50カ国が憲章に署名し,1945年10月24日には5大国ほか連合国の過半数の批准書が寄せられ,国際連合が正式に成立した。憲章は前文で国際連合の目的・性格について,次のような点を述べている。[1]戦争の惨害から将来の世代を救うこと,[2]基本的人権と人間の尊厳および価値の尊重,[3]社会的進歩と生活水準の向上,[4]国際平和・安全維持のための協力,[5]共同の利益の場合をのぞく外の武力の不行使など。このような目的を実現するために,憲章は機構として,総会・安全保障理事会・経済社会理事会・信託統治理事会・国際司法裁判所・事務局の6機関を置いている。これらの機関のなかでは,安全保障理事会が最も強力な機構として働いている。国際間の平和と安全の維持に関する諸対策について直接的責任をもち,総会以上の権限をもっている。この理事会では,アメリカ・イギリス・ソヴィエト・フランス・中国の5カ国が拒否権をもち,国際連合としての行動を決定する。この憲章の規定に対して,発展途上国を中心として,総会の権限強化が主張されているが,憲章の規定する5大国を含む3分の2以上の賛成を得ることは実質的に不可能なので,憲章の改正は実現していない。