●国際分業 こくさいぶんぎょう
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生産の能率を高めるために行われる分業が国民経済間で行われること。一般に,国際的に分業が行われる場合の条件としては,自然的条件と生産効率的条件とが考えられる。前者は,石油や農産物のようにある国においてのみ産出されるという場合には必然的に分業制度がとられるということを意味し,後者は,ある生産要素(労働・資本・技術)がより豊富に存在する国がその生産要素を集約的に用いる生産物に特化することにより分業が行われるということを意味する。生産効率的条件が成立する場合の国際分業による利益を説明するものとしてリカードの「比較生産費原理」が有名である。これは,おのおのの国が相対的に安い生産費で生産できる財に特化し,その財を輸出し合うことを通じて,おのおのの国の消費可能な財の数量が増大し,分業の利益を受けるというものである。19世紀には,先進工業国が工業生産に,後進国が一次産品にそれぞれ比較生産費の点で優位であったことから,垂直的国際分業がみられたのに対し,今日では,先進工業国間で,労働・資本・技術に関して比較生産費の点で優位にある工業製品に各国が特化するという水平的国際分業がみられる。