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●黄金の斧 こがねのおの

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 「黄金の斧」の説話は大きく次の二型に分けられる。[1]昔,木樵りが木を伐っていて,斧を池中に落とす。木樵りが水中に潜っていくと,そこには機を織る女性がいて,ここでのことを固く口止めして斧を返すが,木樵りは口外してしまい,洪水によって命をとられる。[2]爺が木を伐っていて鉄の斧を池中に落とす。やがて,水神あるいは女性が現れて金・銀の斧をみせ,お前の物かと尋ねるが,爺は正直な答えをして,金・銀・鉄の斧を得る。隣の爺が真似るが,失敗して斧を失う。[1]型は機織淵や椀貸伝説と同一な発想による伝説としてとらえられ,[2]型は隣の爺型の昔話となっている。ともに人間が異界の水神との不思議な交流によって福・禍を授かるという主題が叙述・展開されている。話に登場する女性には水辺で神を斎き祀る巫女の面影があるという。なお,この話は日本だけでなく,リスアニア・フランス・中国などにも伝承されており,『イソップ物語』にもみることができる。