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●古学 こがく

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 近世に行われた儒学説のうち江戸の山鹿素行・京都の伊藤仁斎をへて江戸の荻生徂徠にいたる学統を古学と称する。3人のあいだには師弟関係はなかったが当時の新学風であり,儒学の正統とされていた朱子学に対して批判的で,朱子の注をへずに直接経書について古代の道を考究する点で共通している。かかる3人の学風に一つの流れを看取する認識はすでに江戸中期にはあった。仁斎を私諡して古学先生といい,また大江資衡の『間合早学問』(『支那学入門書解題集成』第4集)の「学問宗派」の条項に徂徠について〈此翁もつはら古文辞をとなへ古学を教へ導れしなり〉とあることによっても明らかである。さらにまた古学を系統的に論ずることは井上哲次郎の『日本古学派之哲学』(1902,冨山房)より始められている。さらにまた古学は古言を明らかにし古意を闡明にしなければならないため儒道・仏道を排する傾向にある国学にも用いられた。本居大平に『古学要』(1851)なる著がある。

〔参考文献〕日野竜夫『徂徠学派−儒学から文学へ』1975,筑摩書房