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●五嶽 ごがく

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 中国で信仰の対象となった五つの名山。漢民族は,古くから地方の特別な山嶽を信仰し,これを祭祀する風習があったが,戦国時代の前4〜前3世紀ごろから,五行思想の影響を受けて五嶽という観念が生まれてきた。漢代の前1世紀中ごろ,東嶽泰山(山東)・中嶽嵩山(河南)・南嶽セン※注1※山(安徽)・西嶽華山(陝西)・北岳恒(常)山(河北)の五つが正式に五嶽と定められた。このうち南嶽は6世紀の末に衡山(湖南)が当てられるようになり,また北嶽は16世紀ごろ河北省曲陽県の恒山(大茂山)から山西省渾源県の恒山に移された。清朝まで,毎年2月と8月,定時に盛大な祭祀が国家の行事として行われ,歴代の皇帝はしばしばここに巡拝した。なかでも泰山は歴史が古く,秦漢時代から封禅の儀式が行われた場所としてとくに名高い。また,各山とも道教や僧侶の修行の場でもあり,山中には多くの道観や寺院が建立され,今日もなお広く民間の信仰を集めている。

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