●広隆寺半跏思惟像 こうりゅうじはんかしいぞう
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広隆寺には半跏思惟像が2躯あり,いずれも890年(寛平2)の『広隆寺資財交替実録帳』に昔からあるとして記載されている。その1躯は,像高84.2cmの宝冠弥勒と呼ばれているもので,宝冠から裳の先までをアカマツの一材から刻み出している。飛鳥時代の木彫は,すべてクスノキを用いているのに,この像だけが例外であるのは,あるいは日本製でないことを示しているのかもしれない。朝鮮からの渡来仏を安置したという伝承を広隆寺がもち,朝鮮にアカマツがあり,韓国の中央国立博物館によく似た銅造の半跏像が現存しているのは,その可能性が大きいことを示すものであろう。今のところ,この像は7世紀半ば過ぎに日本で制作されたと考える人が多い。もと漆箔像であったが金箔は剥落し,素地を露呈した状態になっている。ほかの1躯は,像高66.3cmの漆箔像で,俗に泣き弥勒と呼ばれている。クスノキの一木造りの像で7世紀後半の作。
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