●皇輿全覧図 こうよぜんらんず
アジア 中華人民共和国 AD
西洋宣教師が清の康煕帝の命を受けて清国全土を実測して作成した全中国図である。測地が始められたのは1708年(康煕47)で,完成したのは1717年(康煕56)である。今日『皇輿全覧図』という地図のあることは確認されていない。1927年(民国16)に瀋陽(しんよう)の故宮にあった41枚の銅版にもとづいて,『満漢合壁清内府一統輿地秘図』という地図が出版されたが,『皇輿全覧図』の部分図集で,この部分図をはり合わせたものが『皇輿全覧図』にほかならないと考えられる。その大きさは横5.28m,縦3.20mほどのものであったらしい。パリの国民図書館にはこの部分図と同一のものが13枚所蔵されている。なお,宣教師の描いた地図の原稿本はフランスに送られたということだが,現在その所在は不明である。なお,宣教師の送った資料にもとづいてダンヴィルが改描刻版させた1753年刊の中国地図はきわめて有名で,われわれが最近まで使用してきた中国地図はダンヴィルの地図によったものである。