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●興福寺八部衆立像 こうふくじはちぶしゅうりゅうぞう

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 奈良,興福寺蔵。興福寺に現存する八部衆立像は,736年(天平6)光明皇后が母橘三千代の菩提を弔うために発願建立した西金堂に造立安置された当初像である。八部衆はインド古代神話中の神的存在であったが,のちに仏教にとり入れられ,外道の神的存在として仏・菩薩より低い地位におかれる。しかし,仏教において構成されたこれらの諸神は,十大弟子とともに仏を囲繞護持する役目をもつものとなっている。その名称に諸説あるが,興福寺像は五部浄・沙羯羅(さから)・迦楼羅(かるら)・鳩槃荼(くはんだ)・阿修羅・乾闥婆(けんだつば)・緊那羅・畢婆迦羅(ひばから)と称している。阿修羅を除く各像は,甲を着装した神将形で,乾闥婆と五部浄は獣頭冠をつけ,迦楼羅は鳥頭,阿修羅は裸身に三面六臂の異形である。この群像は,ともに安置された十大弟子像と同じく仏師将軍万福らによって造られた脱活乾漆像で,天平彫刻の代表作である。

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