●弘道館記述義 こうどうかんきじゅつぎ
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『弘道館記』の注釈書。2巻。藤田東湖著。水戸藩主徳川斉昭(とくがわなりあき)から起草の内命を受けた東湖は,1845年12月から翌年1月にかけて最初の草稿を書き,その後1847年9月ごろまでに草稿を修訂して清書本とした。神代から徳川家康出現以前を上巻,それ以降が下巻。上巻では道(道徳)が行われた時代として理想視した神代ならびに古代社会の状態と,仏教伝来後,道が行われなくなって社会秩序が乱れてきた過程を説き,下巻では,江戸幕府と水戸藩創立の精神を記述して古代以来の道が江戸幕府のもとで復興されたことを述べ,最後に弘道館の教育方針を解説して結びとしている。東湖は,この著作に自己の道についての信念を十分表現できたと自信をもっていたが,確かに東湖の著作中最も充実した内容で,会沢正志斎の『新論』と並んで水戸学を代表する文献といえる。幕末期には多くの写本が作られ,また木活字本も刊行されて広く普及した。
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