●皇帝崇拝 こうていすうはい
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絶対権力者である君主を,神ないし神の代理者として崇敬する宗教行為をいう。古代オリエントでは君主が神または神の顕現として崇敬されていたし,ギリシアでも神人同格論的な理解から,英雄が神と人間の中間存在として崇められ,都市国家の保護者として死後神格化される習慣があった。そのはじめはスパルタのリュサンドロスと伝えられているが,より大きな影響力をもったのはアレクサンドロス大王のときで,それがへレニズム諸国における君主礼拝制度に移行していった。ローマでは元来その慣習はなかったが,ギリシアの影響により前4世紀にロムルスの神格化がなされ,カエサル・アウグストゥスらは生前からとくにギリシア世界で神的崇拝を受けていた。皇帝崇拝ははじめむしろ民衆の自発的行為であったが,のちに臣民の忠誠の証として帝国側から要求されるようになった。これについてはキリスト教迫害のさいの事例が著名。