●耕地利用 こうちりよう
アジア 日本 AD
農業経営の形式による土地利用の方法に関する分類である。単一耕作(単作・一毛作・モノカルチュア)は同一の耕地に同一の作物のみを毎年耕作する方法で,経済価値の高い商品作物を大規模に栽培する農業経営に特色をもつ。東南アジアや日本海側の稲作,企業的穀物農業の小麦栽培のほか,ブラジルのコーヒー・キューバのさとうきび・マレーシアのゴム・スリランカの茶などのプランテーションはその好例である。輪作は同一の耕地に一定の順序で一定の年数を周期として耕作する方法で,ヨーロッパでは,小麦・大麦・エン麦などの麦類,じゃがいも・かぶ・てんさいなどの根菜類,クローバー・アルファルファなどの牧草を組み合わせて栽培し,地力の保持や病虫害対策につとめている。連作は同一の耕地に毎年同種類の作物を繰り返し栽培する方法で,単一耕作の栽培作物は代表例であり,地力の消耗は施肥で補う。二毛作は1年間に2種類の作物を同一の耕地で栽培する方法で,中国の華中や日本の西南日本における夏作の稲(表作)と冬作の小麦(裏作)が代表的である。3回以上作付することを多毛作といい,一般に生育期間の短い野菜や花卉(かき)の栽培などがある。二期作は1年間に同一の耕地で同一の作物を2回収穫する栽培方法をいうが,一般には水稲の栽培をいう。アジアの稲作地域では,ジャワ島・ヴェトナム北部・中国華南・台湾および高知平野などで行われている。熱帯気侯地域では高温期間が長く,二期作や三期作が可能であるが,現実に二期作地域が狭小であるのは,灌漑施設の有無が支配的な条件となっているからである。高知平野では収量が一期作より少し多い程度であり,労働配分や土地利用の面で有利ではなくなってきており,栽培地域は減少傾向にある。