●行中書省 こうちゅうしょしょう
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元朝の地方最高の統治機関で,略称して行省ともいう。本来,中央政府の出張機関として設置されたもので,金の行台尚書省に類似する。モンゴル帝国の占領地域が拡大するにつれて,各地に増設された。行省は河南(ベンキョウ※注1※)・陝西(京兆)・四川(成都)・甘粛(甘州)・遼陽(遼陽)・江浙(杭州)・江西(龍興)・湖広(武昌)・雲南(昆明)・嶺北(和林)の10区域に設置され,中書省を加えて11行省と総称された。ほかに征日本行省や征緬行省のように軍事機関としての一時的のものもあった。これらの行省は,腹裏(中書省の直轄地)を統べた中書省と同格で,皇帝に直属し,管轄内の銭糧・兵甲・屯種・遭運・軍国の重事など,財政・民政・軍政を一括総轄する強力な権限をもち,元末まで存続した。明・清の行政区画の省は,元の行省に由来し,現在に継承されている。〔参考文献〕『元朝史の研究』前田直典「元朝行省の成立過程」1973
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