●小歌踊 こうたおどり
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小歌は,平安時代に宮中で行われた大歌所の歌謡である大歌に対して民間の歌謡をいうものであるが,盛んになったのは室町時代である。これを集大成したものに『閑吟集』があり,序文には1518年(永正15)にある僧が老いのすさびに若いころからの謡い物を毛詩300余編になぞらえて集めたものとあって,小歌226首のほかに宴曲・田楽等も合わせて311首が収められている。小歌踊は,これらの小歌と当時流行の風流と結び付いて行われたものである。現在民俗芸能として伝承されるもので,これらの名残をとどめるものとして,新潟県柏崎市女谷の綾子舞や東京都奥多摩町の小河内の鹿島踊が有名である。主として恋愛的情趣を不定型な短詩に歌う小歌に合わせて,扇を持ち,太鼓・鼓・笛等の囃子とともに踊られるが,歌詞の内容をなぞって踊る当て振りのようなものはほとんどなく,小歌の情趣をより深く効果的に聞かせるために舞踊を添えるということからつくられたようである。