●荒神神楽 こうじんかぐら
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岡山県備中・西美作地方と広島県備後北部地方で,名(みょう)を単位として13年,33年の荒神の式年に行われる大神楽をいう。この地方では,中世からの名という本来的には血縁による小共同体ごとに本山(もとやま)荒神を中心とした祖霊祭祀を,毎年霜月(11月)に荒神祭りとして行い,式年に名の神殿(こうどの)屋敷に神殿をたてて大神楽(神殿神楽)を行った。当屋での2夜にわたる前神楽の最後の荒神遊びで祖霊としての荒神の神がかりの託宣を聞き,3日目の夕方に神殿での本神楽に入る。採り物の神事舞のあと,数番の神楽能があり,夜明け方に藁蛇の荒神の神がかりの舞納めがあって,本山荒神に藁蛇を鎮送する。その夜,当夜で3日の祝いの竈(ヘっつい)遊びが行われ,翌々年の御戸開きの1夜の神楽で祭儀の全体が終わる。眼目は,荒神遊びで祖霊の託宣を聞き,荒神の舞納めで名中の死者の死霊を清めて祖霊にまつりあげることにある。