●高山気候 こうざんきこう
AD
標高の高い山岳地域で,地形と標高の影響でできる特殊な気候をいう。中緯度の温帯地方では,およそ2,000m以上の山地に現れる。気温は100m上るごとに約0.6℃の割合で低下するが,雲が多いので日中,年間の温度差は小さい。空気中の水蒸気の絶対量は少ないが,気温が低いので相対湿度は比較的高い。そのため雲や霧を生じやすい。風速が強く,日射,とくに紫外線が強い。標高が増すにつれて植物の分布も変わってくる。低いところでは針葉樹と広葉樹が混在するが,高くなるにつれて広葉樹が姿を消し,樹高が低くなる。さらに高くなると森林はまばらになり,地衣類やコケ類が目立ってくる。もっと高度を増すと森林がなくなる。これを垂直森林限界という。そしてついには樹木がなくなる。これを垂直樹木限界という。なお,森林限界以上の高山帯には高山植物が生育する。低温・強風・強光などの条件のため,小型の多年性草木や小低木が多い。