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●公権力 こうけんりょく

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 国家または公共団体が優越した意思の主体として一方的に,国民に対して命令・強制し法津関係を形成しうる権力。公権力の観念は,ドイツ・日本などの大陸法系の国に特有のもので,公法の観念を構成するメルクマールとして重要な役割を果たした。法津関係の性質を公法と私法に区分する判断基準に関して,学説は種々に分かれているが,行政事件訴訟法がこの区別を前提にしているので,公法の観念の存在は実益を失っていない。現行法上,〈公権力の行使〉ということばは,行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟を抗告訴訟として認める行政事件訴訟法(3条I,44条),行政庁の公権力の行使に関する不服申し立ての制度を定める行政不服審査法(1条I・II,2条I),公権力の行使にもとづく損害の賠償責任について定める国家賠償法(1条I)等にみられる。ここで用いられている「公権力の行使」には,広狭の幅が認められるものの,優越的意思の発動を内容としている点では一致している。