●合巻 ごうかん
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江戸後期の戯作のうち,黄表紙のあとを継ぎ,最後の絵草紙様式になる。合巻とは絵草紙の合冊の意味である。1冊5丁を3冊,5冊と合綴して一編にした長編小説。美濃紙半截の二つ折り,毎冊2葉のワイド挿絵を施して,細字で綴る。通常1806年(文化3)の式亭三馬『雷太郎強悪物語』をもって合巻の初めとするが,1804年(文化1)の楚満人(そまびと)『仇報孝行車』あたりにきざしはみえていた。芝居がかりの敵討物から古典物・時事巷説物をへて,弘化期以降はさらに長編化した。代表作には柳亭種彦『正本製(しょうほんじたて)』『偐紫田舎源氏』や,曲亭馬琴『傾城水滸伝』などがある。豊国・英泉・国貞・国安らが精細な挿絵を担当して,けんらんとした絵草紙時代を画し,多くの読者を獲得,小説愛好の市民層をひろげた。長編性と華麗な挿絵は,明治以降の単行本や新聞連載小説に影響を与えている。