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●元老 げんろう

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 憲法上の規定はないが,明治中期から昭和10年代まで政界最上層の重臣として特権階層視された人々をいう。呼称自体が一般慣用句にすぎないにもかかわらず内政外交の背後で影響力強く,内閣の更迭,後継内閣首班指名時の天皇への推選に活動が大であった。いわゆる御前会議,または閣議に出席し,元老会議を開き内閣の施策全般に関与した。この発生は,1889年(明治22)年,黒田清隆伊藤博文に「特ニ大臣ノ礼ヲ以テシ茲ニ元勲優遇ノ意ヲ昭ニス」という勅が下されたことによる。後いく度かの勅令が法的根拠とされた。藩閥の長老政治家が引退すれば,反藩閥勢力が伸びる。すなわち政党の台頭に備え,藩閥勢力維持を目途としてとられた政治上の運用形式が必要としたものといえる。明治時代には伊藤・黒田・松方・井上馨・西郷・大山などが元老と呼ばれたが,最長期にわたりつねに国家枢機に参加,藩閥政治支配絶対化に役割を果たしたのは山県有朋であった。昭和前半,西園寺の死により元老は終焉した。