●建武年間記 けんむねんかんき
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『建武記』あるいは『建武二年記』ともいう。1334年(建武1)から1336年(延元1‐建武3)までの諸記録を収録した。1巻。雑訴決断所・武者所・恩賞方など,建武中興政府の定めた諸機関について規定を示す番文,後醍醐天皇の詔・綸旨(りんじ)・雑訴決断所牒・二条河原落書(にじょうかわらのらくしょ)などが収録されている。『建武年間記』は,建武中興政府の政体などを知る上に非常に貴重な史料であるばかりでなく,1334年8月という,新政なったばかりの混迷期の,世相だけにとどまらず人情・風俗までも見事に表現した二条河原落書という同時代批判を収録しているところからみても,建武中興時代を客観的な目でとらえていて,重要な史料となっている。ちなみに,〈比頃都ニハヤル物夜討,強盗,謀綸旨〉に始まる二条河原落書は,自ら〈京童の口ズサミ〉と記してはいるものの,政府にごく近い者の手によると推測されている。