●けんばい
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岩手県を中心に青森県・宮城県に行われている郷土(民俗)芸能である。「岩崎鬼剣舞」のようにおどろおどろしい仮面をつけ,鎖帷子風の衣裳を着込み,剣を抜き振って勇壮活発に踊るものが有名で“けんばい”は“剣舞”と思われがちであるが,実は剣をもたないものもあり,“けんばい”とするほうが妥当である。青森県では鳥兜をかぶるので“鶏舞”と書く例がある。由来を安部一族や義経の終焉に求めるところが多いように,亡魂鎮めの一種の念仏踊りである。森口多里は『岩手県民俗芸能誌』で,1.大念仏系,2.阿修羅踊系,[1]仮面をつけない阿修羅踊り,[2]仮面をつける阿修羅踊り,[3]雛子けんばいの分類をあげている。「永井大念仏けんばい」では三重塔型の大笠をかぶった者を中心に鉦・瓢箪・大刀・扇などをもった者が踊る。雛子は少年少女で,唐団扇をもって踊る。けんばいの名は修験道の悪霊鎮めの呪術の足踏み“反閇(へんばい)”また宮中の御神楽に見るような“勧盃(けんばい)”から出たなどの説がある。