●現象学 げんしょうがく
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一般的には現象の記述の学をいうが,とくにはフッサールの主唱した哲学説のこと。その師ブレンターノと同様,彼は意識現象の特色を指向性ととらえた。すなわち,思考・想像・願望などはすべて,たとえ実在しないものであれ,なんらかの対象を指向する。現象学はあらゆる存在者をこうした意識の対象,つまり意識の場に与えられる「現象」として考察する学問にほかならない。そのためにはまず,存在者が意識の外に存在することを当然視する態度(「自然的態度」)を「括弧に入」れ,その実在性については「判断中止」を行わねばならない。さらに,ここに出現する現象の本質を直観する必要がある。以上は,それぞれ「超越論的環元」・「形相的環元」と呼ばれる操作であり,フッサールは,これを疑いの余地のないアプリオリなものとした。現象学の初期には意識の働きが強調されたが,後期には,身体や生活世界の意義に重きが置かれるようになった。現代の各分野に与えた現象学の影響は大きい。