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●ゲルマニア

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 古ゲルマン人の風俗・習慣・性格・制度・伝説などについて記した書物。前98年,プブリウス=コルネリウスタキトゥスによって書かれた。カエサルの『ガリア戦記』とともに,古ゲルマンの社会状態を研究する上で貴重な資料。カエサルの『ガリア戦記』とは異なってゲルマン人の平時の社会生活を記している。全体は46章からなり,各章は短い記述で記されている。タキトゥスが実際に自らゲルマニアに行って書いたか否かは不明である。ゲルマニアに行ったことのある商人・兵士の見聞,ヘロドトス,リヴィウスなどの歴史書・地誌など,当時利用できたあらゆる資料を利用して書いている。当時のローマ人の腐敗,堕落した社会に対し,ゲルマン人の素朴・剛健さを対照させ,政治的・道徳的な警告をしている。なお『ゲルマニア』の第26章などの記述をめぐって,ゲルマン社会における土地所有形態について,総有説と私有説とに意見が分かれていて今日まで論争が続いている。