●ゲットー
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ヨーロッパ各地の都市内部に強制的に設置されたユダヤ人のみの特別居住地域。起源は中世にまでさかのぼり,1179年のラテラン宗教会議の決議に始まるとの説が有力であるが,詳細は不明で,実施が徹底されるのは近世の反宗教改革以後である。この地域はふつう壁などによって外部から隔離され,内部ではたいていユダヤ人の共同体としてかなりの自治が許された。市民権が否認された上にユダヤ人バッジをつけることが強制され,しかも凶作・悪疫・社会不安などのことあるごとに迫害の対象とされた。しかし近世の商品経済の発達とともに相対的に商才にたけていたユダヤ人の地位はしだいに向上し,フランス革命以後は差別が撤廃され,19世紀末西欧では消滅したが,東欧では20世紀に入っても存続していたところがある。ただし第二次世界大戦中,ナチスがワルシャワをはじめとする各占領地域に設けたものは厳密な意味でのゲットーとはいえず,絶滅を目的とした臨時的強制収容所的性格が強い。