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●結婚税 けっこんぜい

ヨーロッパ ヨーロッパ AD 

 中世ヨーロッパの農奴が,人頭税・死亡税とともに領主に対して負っていた農奴身分に固有の負担の一つ(この通説に対して,3負担がほかの隷属農民にも課せられていたとする異説もある)。領主に対し賦役労働を提供していた農奴が,同じ荘園内の非農奴あるいはほかの荘園の農奴と結婚する場合,結婚許可の代わりに領主に対して納付した不定の貢租。とくに結婚して荘園外に出る女子より支払われたが,これは領主が彼女の労働力以外に予想される子孫の労働力の損失をもこうむったからである。当初,結婚税は労働力の荘園外流出防止が目的とされた。しかし,13世紀ごろに顕著となる賦役荘園から地代荘園への荘園構造の転換とともに,領主にとって直営地経営を農奴の労働力に依存する必要性が減少し,農奴に対する結婚税負担の軽減と,さらに農奴身分の解放への途を開いた。