●桀王 けつおう
アジア 中華人民共和国 AD
中国の夏王朝第17代,最後の王。名は履癸(りき)。『史記』夏本紀によれば,桀王の在世にはすでに夏王朝の国勢は衰え,多くの諸侯が離反していたが,桀王は徳を修めず,かえって人民を苦しめ,当時徳の高いとされていた殷の湯王(とうおう)を捕えたりした。湯王はのち許され,諸侯を率いて夏王朝を討ち,桀王は鳴條に逃亡し,放逐されて死んだという。また別の伝承では,桀王は多力で曲がった鉄鈎を引き伸ばすことができたとも,有施氏の娘妹喜(ばっき)を妃として寵愛し,その言をすべて聞き入れ,日夜の酒宴を行い,これを諌めた賢臣関龍逢を殺したとも,虎を市場に放って,人々が逃げまどうのをみて娯楽としたとも伝えられる。これらの伝承は後世に付会されたものであるが,殷王朝の最後の王である紂王(ちゅうおう)と並び称され,代表的な亡国の暴君とみなされる。