●ケインズ革命 ケインズかくめい
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ケインズ革命ということばが初めて現れたのは,1947年のクラインの同名の著書においてである。ケインズの理論(すべてがケインズ個人の独創によるものではないが)は,セイの法則・貨幣数量説・完全雇用均衡を核心とする古典派経済理論に対する根底的な否定であり,したがって多面的な論争をまきおこし,その結果経済理論の体系に革命的な転換をもたらしたので,学説史上ケインズ革命と呼ばれるようになった。ただしその転換が広範囲であったため,ケインズ革命の核心を何に求めるかについて見解が分かれた。貯蓄を有効需要の削減として罪悪視したことに“革命”を見出したシュンペーターを別にすれば,『一般理論』の2本の柱である乗数理論と流動性選好説のどちらに革命の本質を求めるかに意見は二分されている。サムエルソンやクラインは前者の代表であり,ハロッドやモジリアーニは後者の例である。1970年代に入って不況とインフレーションの共存を前にして,ケインズ理論は新しい形の貨幣数量説や合理的期待理論による“反革命”的批判にさらされている。〔参考文献〕L.R.クライン,篠原三代平・宮沢健一訳『ケインズ革命』1952,東洋経済新報社
S.E.ハリス編,日本銀行調査局訳『新しい経済学』1949〜50,東洋経済新報社