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●契沖 けいちゅう

アジア 日本 AD1640 江戸時代

 1640〜1701(寛永17〜元緑14)江戸時代中期の真言宗の僧,古典学者・歌人。俗姓下川氏,字は空心。契沖は法号。父の下川元金は摂津国尼崎城主に仕え,禄は250石。契沖は11歳で大坂妙法寺に入り,13歳で高野山で阿蘭梨位(あじゃりい)を得た。23歳で大坂曼陀羅院(まんだらいん)の住持となり,40歳前後に妙法寺の住職となった。このころから古典の研究を始め,1690年(元禄3)に主著『万葉代匠記』が完成した。従来の中世的な儒教思想による解釈を排して,和漢の書の出典を豊富にあげ,精密な解釈を行い,その文献学的方法は,一時代を画した。また歴史的仮名遣いを制定し,〈もののあわれ〉に注目し,近世国学の基礎を築いた。荷田春満・本居宣長らも影響を受けた。著書に『古今余材抄』などの注釈書,『和字正濫通妨抄』などの国学研究書,歌集『漫吟集』や随筆など多数。晩年は『万葉集』の講義も行ったが,高津の円殊庵で62歳で没した。

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