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●経書 けいしょ

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 儒教で根本的な先王の道を記した聖典で,絶対の権威と神聖性をもつもの。単に経ともいうが,経の意味は,織物におけるタテ糸のことで,すなわち布帛にタテ糸があるように,人の道にも古今を一貫する道があるというので名づけたものである。儒家の聖典としての経の称呼は,漢の武帝が,儒教を国教とし,詩・書・礼・易・春秋の五経博士を置いたことで確立された。この五経を最初の出発点として,のちに特別な用例として,三経(『易経』『詩経』『春秋』の他いろいろな組み合わせがある),四経(『詩経』『書経』『礼記』『楽経』のほかいろいろな組み合わせがある)などの呼称もあるが,以後しだいに増加した。すなわち,九経(『易経』『書経』『詩経』『周礼』『儀礼』『礼記』『春秋左氏伝』『春秋公羊伝』『春秋穀梁伝』),十二経(九経に『孝経』『論語』『爾雅』を加えたもの),十三経(十二経に『孟子』を加えたもの)などがそれであり,以後,十三経が標準となったが,この十三経の基本的古典的な注釈書を『十三経注釈』という。

〔参考文献〕平岡武夫『経書の成立』1946,全国書房

平岡武夫『経書の伝統』1951,岩波書店