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●経界法 けいかいほう

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 中国の南宋に行われた土地制度改革。高宗の1142年(紹興12),李椿年まず蘇州で始めた。北宋末以来の戦乱で戸籍などが亡失した南宋では,とくに土地所有が不明確であり,耕作しながら税を納めなかったり(侵耕失税),有力者が土地を他者の名儀として,結果的に貧窮者に税や役の負担を転嫁したり(詭名寄産)する弊害が,時々あった。これらを是正するために提案されたのが,経界法である。経界とは土地の境界のことであり,これを正して民の所有地の広さ・質などを正確に把握しようとするのが,法の趣旨である。具体的には,民の申告あるいは官の測量によって砧基簿という土地台帳をつくり,これに土地の境界・広さ・地味などを記入し,地形も図示した。この台帳を基礎に民の負担力を9等にわかち,税を賦加したのである。椿年によって経界法は,ほぼ全国的に実施されたが,それ以後にも,たとえば朱熹などの地方官が,局地的に行う場合があった。

〔参考文献〕曽我部静雄「南宋の土地経界法」『宋代政経史の研究』1974,吉川弘文館