●慶安御触書 けいあんおふれがき
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江戸幕府が1649年(慶安2)2月に諸国郷村に対し,農民の心得を指示した32条の農民統制の基本法令。幕府は1603年(慶長8)3月に7条の郷村掟を出しているが,その後,衣服・人身売買・倹約や農民使役に関する制限を行い,1643年(寛永20)には「士民仕置覚」「郷村御触」を発布している。これらの統制令を集大成したのが,この慶安御触書である。慶安の幕政改革の一環として公布されたもので,おもな内容は,まず公儀の法度を守り,地頭・代官のいいつけをよく聞き,小百姓は名主・組頭を親と思い,名主・組頭は小百姓を大切に年貢皆済を第1と考えるべきであるとしている。また,農民の節約と生産の増強をねらいとし32条のうち9条を生産力を高めるためにどのような技術を用いるべきか,その心構えにあてている。最後に〈年貢さへすまし候得ば,百姓程心易きものはこれなく〉とあるように,この触書の趣旨は生産物地代である年貢の確保と村落の身分制秩序の整備を意図したものである。
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