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●桂庵 けいあん

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 慶安,慶庵とも書く。口入屋をさす。雇人紹介業のことをいう。男子専門のものもあるが,女子専門の口入屋が多い。店員・徒弟・下働き,女中・茶屋女・乳母・工女などを口入れ周旋する。桂庵は手数料をとる。また,それにそって寄子専業のもの,職人の口入れをするものもいる。東京では湯屋雇人・菓子職人・散髪職人・天麩羅職人・饅職人・料理職人・蕎麦職人などへの口入れが中心である。さらにボーイ・コックを周旋するもの,芸妓・売春婦・日雇周旋などをするものもある。これは職業安定所が成立していなかったためである。東京にくらべて大阪では丁稚・店員・徒弟・女中・工女など僕婢・芸娼妓紹介・入方専業・船員紹介などをおもな仕事とした。さらに職業案内のための職業通信などを出している。寛永のころ,京橋木挽町に住む医師大和慶庵が浪人2名とともに世上の訴訟・出入り・媒酌などの口入れを巧みにしたことからおこったという。慶庵口というのは世辞・仲人口と同じで,口先だけうまいことをさす。