●軍閥 ぐんばつ
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出身や利害などにもとづいて形成され,独自の政治的行動をとる上級軍人の集団。ほかから,しばしば否定的な意味あいで使われている呼称。近代日本の形成において軍隊は大きな役割を果たした(戊辰戦争・西南戦争)だけでなくて,その後の対外侵略や植民地獲得においても重要な機能を発揮した。法的には,統帥権の独立と軍部大臣武官制を楯にその地位を確固たるものとし,また実際上日清・日露戦争の勝利で“威信”を高め,陸の長州,海の薩摩として勢力を振るった。ことに山県有朋を中心とする長州勢は,軍部のみならず巨大な官僚閥として,原敬−大政友会と当時の支配権を分けもった。大正デモクラシーの流れのなかで何度か軍縮が行われ,表面的にはその勢力は衰えた。が,その反面,国家改造を志向しつつ党派を形成していく動きがみられた(桜会など)。それらは,1930年前後の中国革命進展による対外危機と大恐慌による国内不安増大という状況を背景に,急激に勢力を増大させた。その後そうした動きは大きく分けて,桜会を含む統制派と青年将校を抱きこんだ皇道派間の抗争に収斂していった。その衝突である二・二六事件の後は,より軍事官僚色彩の強い統制派の流れを汲む部分が政治的実権を握り,独占資本・官僚と結び,戦争体制を樹立し,第二次世界大戦と破局へとむかったのである。〔参考文献〕高橋正衛『昭和の軍閥』中公新書