●軍人皇帝時代 ぐんじんこうていじだい
AD235
235〜285 3世紀にローマ帝国各地で軍隊が皇帝を擁立・廃位した軍事的内乱時代。235年,アレクサンデル=セウェルス帝が暗殺されマクシミヌスが軍隊に推されて帝位につき,ディオクレティアヌス帝が帝国の再統一を行うまでの50年間に,18人もの皇帝(共同統治者を加えると26人)が登位し,そのうち天命をまっとうした者はわずか1〜2人にすぎないという無政府状態であった。この間ガリエヌス帝のときには,「30人僭主時代」と呼ばれるほど各地に自称皇帝が乱立した。セプティミウス=セヴェルス帝以後軍人が優遇され,国境地帯で徴募されるようになった。軍隊は国家に対するよりも軍の指揮官との結びつきを強め,私利私欲的目的から軍指揮官を勝手に皇帝に擁立した。軍事的混乱を伴い大土地所有の進展,商業活動の停滞,悪貨の流通と物価の騰貴などの経済的危機,ゲルマン・ペルシアなど異民族の侵入,都市の衰退などを招いた。