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●君主論 くんしゅろん

ヨーロッパ イタリア共和国 AD 

 ニコロ=マキァヴェリが1513年に書き,1516年フィレンツェの最高指揮官職に昇ったロレンツォ=デ=メディチに期侍をこめて献呈した。26章からなる小作品。君主国としてイギリスやフラソスが近代国家にむけて歩みはじめたとき,イタリアは外国人支配下に置かれ,君主政や共和政をとる群小都市国や党派に分裂し,混乱をきわめていた。こうした状況をいかに脱却するか,そのために“色々な政治様式”と“国を獲得・維持または失うにいたる政治のあり方”を赤裸々に分析し,君主の“あるべき”姿ではなく“ある”姿を論じた。著者は元来平和時の共和主義者とみられるが,皮肉にもこの作品で,危機の国家にはまたは不可避の場合には通常の道徳倫理感を越えた手段(策謀・不忠・暴力などを嫌わない君主)の必要を説いたため,のちに目的が手段を合理化し,成功が事業を正当化する“マキァヴェリズム”を生みだすが,政治の真理追求の態度は近代政治学の祖といわれるにふさわしいものである。

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