●クワキウトル
北アメリカ アメリカ合衆国 AD
ワカシァン語族に属するアメリカ原住民族。ボアスによる社会組織,およびポトラッチに関する研究で有名になる。カナダのヴァンクーヴァー島北岸,およびダグラス海峡からブート入江にいたるアメリカ大陸北西海岸に分布していた。【歴史】1640年のフエンテス,1775年のボデガとマウレルによる航梅により,ヨーロッパ人と初めて接触する。これ以後,イギリス・アメリカ合衆国の探検隊や交易商人とのあいだに頻繁な接触が行われた。さらに1843年ヴァンクーヴァー島のヴィクトリアにハドソン湾会社の交易所ができてからは,白人とのあいだの交流はより恒常化した。
【文化】サケの漁撈を生業の基盤とするが,山間部においては,野生山羊の狩猟・漿果類の採集を行っていた。言語的には,さらにハイスラ,ヘイルツク,クワキウトルの方言集団に分類される。社会組織は外婚単位となる氏族よりなり,父系出自もしくは両系出自である。ただし北部の村においては,隣接するチムシァン族の影響を受けて,氏族がいくつか集まって形成される胞族がみられ,財と社会的地位は母系的に継承される。継承は,ポトラッチを行い社会的に披露・確認されることが必要である。秘密結社とこれに伴う歌・舞踏がみらられる。
【人口】1780年ムーニーによると南部のクワキウトル族は4,500人であったが,1906年には1,257人に減少。カナダのインディアン局の統計によると,1909年のクワキウトル族の合計は2,090人である。