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●蔵人所 くろうどどころ

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 平安時代初期,嵯峨天皇の時に設置された令外官司。薬子の変に際し,天皇方の情報が平城上皇側に機密もれになることを防ぐため,腹心の者をもって天皇に近侍させるべく,藤原冬嗣ら巨勢野足を蔵人頭に清原真野らを蔵人に任命したのがはじまり。蔵人所は元来,天皇家の家政機関であるが,今,殿上一切のことをはじめ所管事務を掌る公的なものと化した。蔵人所は彼らの事務を行う役所で,内裏校書殿の北部におかれた。のち光孝・宇多天皇にいたってその権威は強化され,組織も拡充されたようである。職員は別当1人,頭2人,五位蔵人2〜3人,六位蔵人5,6人,非蔵人(見習)3〜6人,以下雑色・所衆・出納・小舎人・滝口・鷹飼などをもって構成された。ここでの蔵人所別当は藤原時平以後,藤原氏が独占,藤原氏の発展に有力な要因となったから,宇多天皇の発想とは逆となった。冬嗣・良房・基経・時平・実頼らはいずれも頭中将(近衛府からの選出)をへて,参議に進んでいる。ほかに伴善男藤原冬嗣らは頭弁(弁官からの選出)をへた。