●クリム=ハン国 クリム=ハンこく
アジア モンゴル国 AD1430
モンゴル系の王朝(1430ごろ〜1783)で,モンゴルの西北征服後に創建されたキプチャク=ハン国を,バトゥの弟トカ=ティムールの子孫,ハージ=ギライがクリミア半島に建国したものである。その範囲はカフカズ山脈の北で,クリミア半島から東はアゾフ海をへてヴォルガ川上流のサライ,北はドン川のイェレツにいたるもので,首都はクリミア半島のブグチェ=サライにおかれた。この国は北方と東方からの連結口として黒海にいたる商業路を押える重要な位置にあった。ジェノバの植民地カッファと友好関係を保ちながら繁栄したが,2代目のメングリ=ギレイの時代,1475年からオスマン=トルコの宗主権下にはいった。そして,ロシア・東ヨーロッパとの重要な緩衝国家としての役割を果たしたが,18世紀にはいるとロシア帝国の攻撃をうけ,1783年にロシアに併合された。クリミア半島のイスラーム化とトルコ化はクリム=ハン国時代にほぼ完了し,この地域の住民はクリミア=タタール人と呼ばれている。